千葉県市原市で「データで加速する行政のデジタル情報発信」研修を実施しました!
市長、副市長、教育長、等の階層にも受講してもらいたい。
むむむ…!千葉県市原市で実施した研修後のアンケートでとても嬉しいお声をお寄せいただきました!はてさて…どんな研修が行われたのでしょうか?本日はsembear合同会社が千葉県市原市で実施した研修レポートをお届けします!
伝わらない情報は「無い」に等しい。「脱アリバイ広報」の重要性とは?
本題に入る前に…ちょっとお時間を。皆さんは、自分たちの発信する情報が「届けたい相手に伝わっているのか」今まで考えたことがあるでしょうか?
デジタルでの情報発信は、目の前のデバイスに情報を打ち込めばボタン一つで世界中に情報発信することができます。そのことも相まってか、ボタンさえ押せば全ての人に自分の言いたいことが伝わったと錯覚されがちです。
特に自治体においては、その情報が本当に届けたい相手に伝わったのかという、情報発信の本質が無視され「取り急ぎ情報を発信をしたら終わり」という、「アリバイ広報」に出くわしたことがある方も多いのではないでしょうか?
でも…今一度考えてみてください。
皆さんから発信される情報は市民の生命・財産に直結するものも多く、それは誰かの未来を守る情報かもしれません。生活に困窮する人が給付金の情報を見つけられなかったら?子供に必要な医療の情報を見落としていたら…?情報発信において伝わらない情報は「無い」も同じ!!!!あなたの怠慢が誰かの未来を危険に晒すかもしれないのです。
自治体職員が作成するLooker Studioの活用を!千葉県市原市の取り組みとは?
自分達がLooker Studioで作成したデータ可視化環境を活用し、「情報発信の質」を向上するための研修をお願いしたい!
千葉県市原市様から最初にいただいたオーダーはこんな熱い内容でした。
なにが熱いって・・・?
今まで様々な自治体の皆様とご一緒させていただきましたが、GoogleアナリティクスやGoogleSearchConsoleといったデータ計測ツールが設定されている自治体は多くあっても、「データを活用すること」と「情報発信を改善すること」が結びついている自治体はあまり多くありません。
デジタルでの情報発信において、アナログ媒体と大きく異なるのは、ユーザーが情報に接触するとそれがデータとして蓄積されていくということです。どんなキーワードでその情報が検索され、どれだけの人がそのページを見たのか。データを確認することで自分達が発信する情報の良し悪しを明確にすることができます。
市原市様では、デジタルマーケティングに力を入れていこうという動きの中で、職員の皆様が「必要な時」に「手軽」にデータを見られる環境を作りたいという思いから、職員様自身でLooker Studioを活用し、こんな数値を見れば情報発信の改善に繋がりそう!を探りデータの可視化に取り組まれていました。
自分達の街に住む人達にちゃんと情報が届けられるかという課題に真剣に向き合われたからこそ「じゃあ、ちょっとデータで現状確認してみようよ。」となるわけです。これって本当に素敵なことなんです!
目的とデータが揃って、初めてデジタルマーケティングが動き出す!
本研修ではデジタルでの情報発信の特徴と、作戦の考え方、また情報発信を改善するためのLooker Studioを使用したデータ活用の考え方について実例を踏まえながらお話をさせていただきました。
研修後のアンケートでお寄せいただいた声なのですが…
独断と主観に基づいてのやみくもな「改善」に留まることなく、可視化された結果に基づいて、着実に成果を挙げていくデジタルならではの考え方と方法を知ることができたことが良かった。
本当にその通りで、デジタルの面白いところってやっぱり「数字で良し悪しが判断できる」ことなんですよね。長年の勘や好みといった曖昧なものに囚われずに、数字に基づいた「改善」を繰り返すことことで、着実に成果に繋げていくことができます。
ただし、気をつけなければいけないのが、「数字で良し悪しを判断する」ためには、一つ一つの情報発信において、明確な目的を持たなければいけないということです。
例えば、この「市原市版ヒヤリハットマップ」のページについてですが、ページを利用する多くのユーザーは「市原市 ヒヤリハットマップ」といった指名検索でページをクリックしているというデータが出ています。
情報発信の目的が「子育て中の保護者に利用してもらって、子供達の安全を確保に役立てて貰いたい」という場合だとしたら・・・今この情報は「子育て中の保護者」に伝わっているのでしょうか?「子育て中の保護者」はどんな言葉で検索するのでしょうか?ぜひ皆さんも一緒に考えてみてください。
- 通学路 危険個所
- 子供 危険 道路
なんだかこんな言葉で検索してそうではないですか?
そうすると、「通学路 危険個所」「子供 危険 道路」といった検索で表示されるようにページ内の工夫を行わなければいけません。
「誰に」「何を伝えたい」のかという情報発信の目的を明確にし、何を成果とするかを考えることで、初めてデータが生かされ、情報発信の良し悪しを考えることができるのです。
課長級・部長級の研修参加が情報発信の意識の変化を加速する
研修後の率直な感想ですが…本当に熱い研修でした!今回の研修では、現場で実際にCMSを操作し情報を発信する職員の皆さんに加え、各課の課長級・部長級の皆様にもご参加いただきました。
自治体デジマケでよくある問題が「現場に任せる」と「現場に丸投げ」が混同していることでもあります。行政の情報発信のデジタル化が急務である現在においては「現場に任せる」だけではなく、管理責任者である課長級・部長級の皆さん自身がデジタルについての理解を踏まえ、組織として推進していかねばなりません。そうでなければ現場の「孤立無援」な「孤軍奮闘」のデジタルマーケティングになっちゃいますからね。
全体の運営を担当頂いた上田様から研修後にお寄せいただいたコメントです。研修の内容を受け、業務に直ぐに反映できるというのは「組織としてデジタル化が進む社会にどう向き合っていくのか」を真剣に捉えてきた組織力としての力強さなのかもしれないと思います。
それぞれのレイヤーの職員の皆様にご参加いたただいたことで、情報発信が孤独な作業とならず、「これって誰のための情報なんだっけ?」「現状をちょっと確認してみようか」の会話が生まれることで、考え方が伝番し、大きな広がりを見せてくれるのだろうと思っています。
\研修後のアンケートでは沢山の嬉しい声を寄せていただきました!/
市民目線、利用者目線での情報発信やデジタルマーケティングの手法が重要であることを認識できた。
情報発信のため、H.P.にあげることで精いっぱいであったのが本音だが、知ってもらうためにあげた情報ならば、しっかりと届くようにすることが重要であることを再認識した。
ウェブページを見やすくしたり、啓発動画を作成したりしてきましたが、ほとんど検索されていないことを知り、見た目を改善するだけでなく、市民に届くようにタイトル等を今後改善していきたいと感じました。
\研修を担当されたシティプロモーション推進課の皆様からもコメントをいただきました/
シティプロモーション推進課 プロモーション推進係 係長 山本様
近年、事業に対するプロモーションの重要性がますます意識されるようになってきました。そのこと自体は良いことなのですが、往々にして「事業の失敗(?)は周知(プロモーション)が足りなかったからだ」と言われてしまうことが多いなぁと実感していました。
従来のポスター、リーフレット等による事業周知の場合、誰がそれを見たのか、明確には分かりません。
もしかしたら、沢山の人の目に触れたにもかかわらず、ほかの問題から「参加しない」ことを選択した人が多かったのかも知れません。
デジタルでは、情報に接触した人の数や属性が分かるため、次の事業を企画する際には、そのデータも生かすことができます。 研修でおっしゃっていただいたとおり、デジタルによる情報発信及び検証は、今や「重要」ではなく「必要」な取組だと思います。
シティプロモーション推進課 プロモーション推進係 主事 上田様
研修に期待していた内容としては、1つは意思決定レイヤーに「デジタルマーケティングとは何か」を理解してもらうこと。もう1つは現場レイヤーに具体的なデータの見方や改善手法を知ってもらうことでした。データ活用の前段階としての【目的設定】の重要性を認識してもらえたことも含め、期待以上の成果があったと感じています。
講師の治田様には、Lookerのデモも交えながら分析方法を説明していただけたため、普段の研修でよくある「○○が大事なのはわかったけど、実際どうやったらいいの?」というモヤモヤを解消する内容に仕上げていただきました。
自治体職員の向けのデジタルマーケティング人材育成研修はsembear合同会社へ!
情報発信に対する庁内の意識醸成で悩んでいる自治体の皆様は、「データ」という視点から自分達のウェブサイトの現状を改めて考えていただくのも面白いかと思います!GoogleアナリティクスやGoogleSearchConsoleは設定してあるけど…眠っている…そんな方は、是非ご活用くださいませ!
データで加速する行政のデジタル情報発信研修の概要
- 2時間
- 対象者
- 一般職員・課長級・部長級
- 内容
- マーケティングの重要性
- なぜ、デジタルで情報発信が必要か?
- きちんとしたデジタルでの情報発信とは?
- デジタルでの情報発信では改善し続けることが大切
千葉県市原市とは?