行政職員必見!自治体ホームページ活用で理解したい検索エンジンの仕組みとサイト内構造!

早速ですが問題です!
下記の文章から間違いを探してみてください。
ホームページ運用に携わる皆様にはぜひ即答して頂きたい一問です!

CMSでウェブサイトに追加されたページは、

リアルタイムで全世界に公開され、

検索エンジンの検索結果に表示されるようになる。

さぁ、どこが違うか分かりましたか?

正解は「追加したページはリアルタイムで全世界に公開されるわけではない」という点です。「ホームページを公開したらすぐに全世界に発信される!」と思っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

CMSでウェブサイトに追加されたページは、

リアルタイムで全世界に公開され、

検索エンジンの検索結果に表示されるようになる。

検索エンジンの仕組みとは?

では、ホームページが検索エンジンに表示されるようになるには、どのような過程が必要なのでしょうか?CMSからホームページに掲載されたページは、掲載されるだけでは検索結果に表示されることはなく、検索エンジンに登録され、初めて検索結果に表示されるようになります。検索エンジンに表示されるまでには大きく3つのステップで考えることが出来ます。

step1)クローリング

世界中のページのリンクを辿り、ロボット(プログラム)が、検索エンジンにページを登録する。

step2)インデックス

クロールされたページの内容から検索で表示されるキーワードを抽出し「キーワードとページの紐づけリスト」を作成する。

step3)検索結果への表示

1〜2の手順が完了して初めて検索結果に表示されるようになります。

これらのステップは、Googleのプログラムがウェブサイトを構成しているHTMLソースを読み取ることで行われます。HTMLソースはホームページの見た目を構成するだけではなく、Googleのプログラムにホームページの内容を適切に伝達するためにも活用されます。

HTMLソース内に記載されている「タグ」と呼ばれる文字列により、キーワードとページの紐づけが適切に実施されるように促したり、Googleの検索結果上に表示させるか否かを出し分けたりするのです。

逆に言うと、適切なサイト内構造が実現されなければ、ユーザー(市民の方)が検索するキーワードで表示されなかったり、そもそも検索エンジン上にホームページそのものが存在しなくなるという問題も発生し得ます。

▼sembear合同会社ホームページを構成するHTML

では、どのような構造であれば、適切なGoogleへの登録を促すことが出来るのでしょうか?実際の自治体ホームページ活用事例から代表的な設定を見てみましょう。

1)「title」「h」タグが適切に設定されているか?

「title」タグはページの名前、「h」タグはページ内部の見出しを明示するためのタグになります。上記にもある通り検索エンジンはページの内容をクローリングし、そして検索結果に出せるようインデックスを作成しますが、その際に「ページの内容」を正確に把握するためにはこれらのタグに設定されている言葉がページの内容を反映することが必要です。そしてこれは検索エンジンだけではなく実際のユーザー目線でも大切なことになります。つまり「なんとなく付けたタイトルや見出し」では読者にも意味は分かりにくいですし、検索エンジンにとっても適切な検索結果表示につながりにくい、と考えておきましょう。

▼事例|奈良県吉野町|DMO(一社)吉野ビジターズビューロー|https://yoshi-note.com/

奈良県吉野町のDMO、(一社)吉野ビジターズビューローが所有するウェブサイトでは、「title」「h」タグの配置が適切に行われておらず、Google側でURLとキーワードの適切な紐づけが行われなかったため、検索検索結果の上位に表示されづらいという事象が発生していました。「title」「h」タグを適切な場所に設定しなおすことで、検索結果への上位表示を実現することが出来ました。

2)「no index」タグがむやみに設定されていないか?

noindexとは、特定のページを検索エンジンから非表示にするための記述のことです。noindexを使えば、インデクス作業を回避することが出来ます。SEOに必要なサイトの評価を低下させるような質の悪いコンテンツをGoogle側にしたくない場合等に活用されます。

▼事例|栃木県宇都宮市|

栃木県宇都宮市が所有するホームページでは、立ち上げ当初、イベントを中心として活用するホームページを想定し、オフラインイベントでのQRコード読み取りからの来訪等をメインとしていたため、入口以外の全てのページに「no index」を記述していました。しかし、イベント活用期間終了後は、検索エンジンから広くユーザーの来訪を促す必要が生じ、入口以外のすべてのコンテンツに記載されたいた「no index」の記述を外すことを中心としたリニューアルを施すことで、より多くのページが検索エンジン上に表示されるように施工しました。

―検索エンジンへの登録ページ数推移

これらの施工により、Google側へのページ数は大幅に増加を実現。

検索語句数の推移

また、検索語句数も増加し、事業に関連するより多くのキーワードでの検索エンジンへの露出を実現。

見えるべきポイントが分かってくると、自分たちのウェブサイトがどのように構成されているか知りたくなってきますよね!?サイトを構成するHTMLは皆さんのブラウザからも簡単に確認することが出来ます。下記手順を参考にサイト内構造を覗いて見てください!

step1)HTMLソースを確認したいページのURLを開く

step2)右クリック→ページのソースを表示(もしくは、ctrl+U)

step3)HTMLソース画面でctrl+F→検索したい文字列を入力

ここまで具体的な話を聞くと、「これは受託者(事業者)が考えるべきことでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、どのような仕様でホームページを制作すれば事業の目的を達成できるのか、また、納品後のサイトが適切に機能しているかを把握するのは、発注者(行政側)にとっても重要です。もし、受託者にすべてを丸投げしてしまえば、結果的に無駄な制作費や管理費がかさみ、期待した効果を得られないホームページになってしまう可能性もあります。

そのような状況を回避するためには、仕様書作成前に、発注者(行政側)も最低限の戦略と知識を持ち、自分たちのホームページの在り方を主体的に検討することが求められるのではないでしょか?

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