One on One研修事例:「ついていけない」から「背中を押す側」へ——電通デジタル田上さんインタビュー

田上:もちろんありました(笑)。思った以上にあったな、っていう感覚ですね。

田上:大きく二つあって、一つ目が単純に自分の知識が足りなくてついていけない状況だったんですよね。もちろん前職の営業の時もデジタル広告の提案をして運用とかPDCAの話もしていたので、ある程度話せると思っていたんです。ところが実際に電通デジタルに入社して、クライアントと相対してみると、全然知識が足りてなくて。もう勉強の毎日でした。

社内の打ち合わせについても仕事を通して得られた知見を共有する会なんかでも、もう話していることがわからない(笑)。なのでわからない単語を調べて、年下のメンバーなんかにもいろいろ聞いて、Excelで辞書みたいなものを作ってました。ついていけるようになるまでかなり時間はかかったな、という印象はあります。

もう一つが単純に電通デジタルのメンバーのレベルが高い、っていうところでしたね。私も営業でバリバリ頑張ってきたつもりだったんで、通用するつもりで入社したんですけど、年下のメンバーであってもみんな優秀なんですよね。

さっき話した自分がついていくのに必死だった社内の打ち合わせでも、メンバーはプロフェッショナルとしてちゃんとした改善策を持ってきて、会議の中で確認しないといけないこともテキパキと片付けて、進行もうまいし、っていうので、ほんと自信を失うくらいでした(笑)

田上:当時の上長との面談の時に「2割ぐらいしかわからなかった」と吐露したことを覚えてます(笑)

田上:そう思います。本当年齢関係なくて、みんな優秀ですね。

田上:そうですね。さっきの話での上長との面談の時に「自信を持てない、クライアントと向き合ったときに自信をもって提案できない」という話をしたんですが、その時勧められたのがそれこそ治田さんの、sembearさんのOne on One研修だったんです。

実はあの研修を受ける前にオリエンテーションみたいなものを受けるんですが「めちゃくちゃ厳しい先生」とか「ついてこれる人も限られます」みたいな説明を受けるんですよね(笑)。

なのでもうすでに自信を失ってるのに、どんな研修を受けさせられんねん、って思ってました。

田上:ただ、結果的にはホントにそんなことなくて、一人ひとりの課題感に対して、適切なテーマや宿題を設定していただいたと思います。あの時ってとりあえずアドテクの基本を理解して話せるようになりましょう、というところの課題設定だったと思うんですが、ほんとに最初はわからなくて。

でも出された宿題をもとに社内の研修動画とか、ネットで調べてみたりとか、YouTubeで解説動画を見たりとかすると、だんだんと「あ、そういうことか」って腑に落ちる瞬間があるんですよね。それをもとに課題としてまとめて提出をするっていうのを隔週で繰り返してました。そういうなかで少しずつ苦手意識が薄れていったな、というのを感じています。

ただ、それだけでもまだ足りてなかったところがあって、自分の自信を取り戻すまでには至ってなかったんですけど、そのあと社内の知見共有会の選定委員に上長からアサインされたんです。社内にどういうナレッジを共有していくかっていうのを絞り込んでいくチームがあるんですが、その中でも知らないこと、わからないことがたくさん出てきて、それを調べて社内に共有するっていうことを続けてました。

そういうのを続けて2年ぐらいですかね、ようやくクライアントに対して自信をもって提案できるようになってきたなっていう実感が生まれました。

田上:いや、やっぱりすごいですよね。自分が自信を失ってるっていうのはぽろっといったと思うんだすけど、そこをちゃんと掘り下げられるんです。具体的にどんな風に失ってるのか、どこに不安を感じているのか、どういうシーンでうまくしゃべれないのか、っていうところを言語化されて。教会で牧師さんに白状するみたいな(笑)

田上:そうです(笑)。で、ちょうどギリギリ背伸びして届く課題を設定されるな、っていう感覚を思ってますね。

田上:そうですね、実際にOne on Oneでの面談や研修があって、最初「何を話せばいいんだろう」っていうのはあったんですよね。でも話していく中で、自分で牧師さんに懺悔しながら自分の足りないところに気づく、っていうのを繰り返す中で、自分の理想像と現状のギャップが意識できるようになって、何を努力すればいいか、っていうのがちゃんとわかったっていうのは本当に大きな違いだったと思います。

もちろん今までの仕事でも努力はしてきましたが、ただがむしゃらに頑張っていただけ、っていうのも否定はできないのかなと思うんです。今は行きたいところが明確に意識できて、そこに向けて正しい努力ができる環境、っていう感じはしますね。

田上:そうですね、まあそういう会社は他にもあるとは思いますが、電通デジタルにそういう素地があることは事実だと思います。ただ、さっきの知見共有会のアサインだったり、研修受けてみようとか、自分のやりたいことを相談しながら進めたりとか、そういうことを止められたことは本当になくて。基本的にはアドバイスをもらいながら背中を押してもらえる環境ではありましたね。

1研修事例:「ついていけない」から「背中を押す側」へ——電通デジタル田上さんインタビュー:01. キャリアの転機とデジタル領域への挑戦 2研修事例:「ついていけない」から「背中を押す側」へ——電通デジタル田上さんインタビュー:02. 知識の壁と新しい環境での適応 3研修事例:「ついていけない」から「背中を押す側」へ——電通デジタル田上さんインタビュー:03. 成長支援とマネジメントへの視点の変化

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