
こんにちは!「関係人口拡大に取り組もう!」という自治体さん増えていますよね。総務省からの提言もあり、「関係人口拡大」はホットワードにもなっています。
わたしたちも、自治体さんのシティプロモーションを支援する中で、「関係人口の拡大」に取り組むことは多いのですが・・・・、正直、時々思うんです。
「関係人口って、一体どんな人のこと?」
言葉だけが先に走っていって、みなさんも「ん?それって結局、どういう人のことだっけ?」と感じること、ありませんか?
今回は、そんな「関係人口ってナンダ?」という問を、改めて掘り下げてみたいと思います!
そもそも、「関係人口」とは?
まずば、公式の定義から確認してみましょう。
総務省によれば、関係人口とは、
「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々
つまりざっくりいうと、「観光以上、移住未満」のポジションです。
いきなり移住というのは難しいけれど、その地域に愛着を持ってもらって、関わってもらおう、そんなイメージですね。
よく、「関係人口の拡大の支援」といったときに「ファンを増やす」ということを相談されますが、この「関係人口」を考えるとき、その人がわが町を「ただただ好きでいてくれる」「ただただファンでいてくれる」というだけでもいいのでしょうか?
「関係人口」に必要な2つの条件
私達が考える関係人口の条件は、下記で表されるかと思っています。
関係人口 = 愛着 ✕ 継続的な関わり
この掛け算がポイントです。いずれかがゼロでは「関係人口」と呼ぶには物足りない。
例えば、こんなケース。
- ・毎年ふるさと納税をしてくれるけれども、返礼品目当て
- ・一度観光に来て「良い町だった」とSNSに投稿したきり
- ・すきだなーとは思っても、一度行ったきりでずっと来ない
「関係人口」と地域の具体的な「関わり」とは?
関係人口に期待することは、「地域と継続的に関わってくれる」ことですが、この「関わってくれる」というのがまだまだ曖昧な感じがします。
関わってもらって、どんなプラスを地域に生み出したいのか?という視点を加えてみましょう。
大きくいうと3つの関わり方に整理できるかと思います。
①「地域経済」に関わる
地域経済のプレイヤーとして関わってくれる関係人口。
例えば、
- ✅️何度も・定期的に観光に訪れる
- ✅️二拠点生活で地域に滞在する
- ✅️副業・ビジネスで地元企業を支援する
②「自治体運営」に関わる
自治体の財政・税収面で貢献してくれる関係人口。
例えば、
- ✅️ふるさと納税を毎年リピートしてくれる
- ✅️サテライトオフィスを出してくれる
- ✅️事業を始めたり、事業所を構えて、税収UPに繋がる。
③「地域づくり・文化維持」に関わる
地域の文化や行事を支えるような関係人口。
例えば、
- ✅️お祭りやイベントの運営に関わってくれる
- ✅️地元の取り組みなどをSNSなどで発信してくれる
- ✅️行事のたびに「帰って来る」存在
もちろん①〜③は単体で完結するものではありません。観光リピーターがいつの間にかふるさと納税の常連になっていたり、お祭りをきっかけに地元企業と関わりが生まれたり・・・関係人口の「関わり」は連鎖していくものでもあります。
どういう「関係人口」を増やすのか明確にすることが重要
関係人口って本当に多様だなぁと思いますし、この連鎖も含めて「全部やりたい」と思うかもしれません。
ここで注意したいことは、多様だからこそ”全部まとめて増やせばOK”には出来ないんですよね。
なぜなら、人的リソース・時間にも限りがありますし、どこをターゲットにするかで打ち出す施策は大きく変わります。
多様だからこそ、ターゲットを絞らないと相手に響く施策は生まれてきません。
まず「まちの課題」を明確にしましょう
関係人口を拡大することによって、まちのどういった課題を解決したいのか?を明確にすると、どういう関係人口を拡大していきたいのか?が見えてくると思います。
良い施策は、良い課題設定から生まれます。
- ✅️ふるさと納税を増やしていきたいが、リピーターがついてこない
- ✅️移住者を増やしたいが、地場産業を盛り上げないと移住者の働き場所がない
- ✅️産業の担い手がおらず、基幹産業を守らないといけない
「関係人口拡大」を考える際には、一度立ち止まって、関係人口が拡大できた結果、どういう状態になっているといいのか?
ぜひ、考えてみてください!
関係人口ってナンダ?まとめ
さて、いかがだったでしょうか?
どんな関係人口を拡大するべきなのか?シティプロモーションでまず何からやるといいのかわからない・・・そんな壁打ちからもサポートさせて頂きます!
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