「ふるさと住民登録制度」って何?地方創生2.0の目玉政策をわかりやすく解説!【第一回】

自治体向けふるさと住民登録制度を考える 第1回 そもそもどんな制度?

こんにちは!sembearのありーです。

みなさんは「ふるさと住民登録制度」という言葉を聞いたことはありますか?

「なんとなく聞いたことあるけど、よくわかってない」「なんか最近よく聞くよね」「取り組まないといけない!とは思ってるけど何をしたらいいかわからない」と思っている方もいるかもしれません。

でも!シティプロモーションや地域活性化に関わる自治体の担当者さんなら、これは絶対に知っておくべきホットな制度です!

今回はその全体像を、マーケティング支援の現場からわかりやすく解説していきます!

まず背景からおさえていきましょう。

2025年6月、「地方創生2.0」の基本構想が閣議決定されました。

2014年から10年間続いてきた地方創生。人口減少を食い止めようと様々な施策が打たれてきましたが、正直なところ、東京一極集中の流れは変わらなかったのが現実です。

そこで今回の「2.0」では、発想をガラッと変えました。

目的が「人口減少を食い止めること」から「人口減少は受け止めたうえで適応すること」へとバージョンアップしたんです。

「人が減ることは避けられない。でも、それでも地域を元気にしよう」という発想の転換です。この方向性の変化、実はすごく大事なんですよね。

その地方創生2.0の看板政策として打ち出されたのが、「ふるさと住民登録制度」です。

一言でいうと――

「実際に住んでいなくても、その地域の”住民”として登録できる仕組み」です。

たとえば、出身地ではないけど毎年旅行で訪れているまち、友人がいて何度も遊びに行くまち、ふるさと納税で応援しているまち。

そういう「なんとなく好きな地域」に、”ふるさと住民”として登録できるようになるイメージです。

登録すると「ふるさと住民カード」が発行され、そのまちの地域情報や行政サービスが届いたり、公共施設を住民価格で使えたりといった特典が受けられます。

登録は2種類あって、アプリで簡単に登録できる「ベーシック登録」と、年3回以上地域の担い手活動に参加する「プレミアム登録」があります。

プレミアム登録者には、将来的に交通費・宿泊費の補助なども想定されているようです。

ここで一緒に「関係人口」という概念もおさえておきましょう。

地域との関わりかたを整理すると、こんなふうに分類できます。

  • 定住人口:実際にそこに住んでいる人
  • 交流人口:観光などで訪れる人
  • 関係人口:住んでも観光でもないけど、継続的に関わりを持つ人

「関係人口」の具体例としては、地域のリピーター観光客・過去に居住や勤務した経験のある人・ふるさと納税で継続的に応援している人・副業やテレワークで地方企業と関わる人などが挙げられます。

これまで、こういった関係人口は「いるはずだけど見えない存在」でした。

ふるさと住民登録制度は、この”見えない応援者たち”を可視化して、地域づくりの担い手として制度的に位置づけるという取り組みです。

関係人口が拡大しているのか?を数値で表すための一つの指標になりえますね。

政府が掲げる目標はなんと「実人数1,000万人・延べ1億人」。2027年3月中の本格運用を目指して、すでに動き出しています。

国は強く推進、でも実行は各自治体に委ねられている

重要なポイントとして、この制度の運用主体は各自治体である、ということをおさえておく必要があります。

国はプラットフォームとしての「ふるさと住民アプリ」の整備やガイドラインの策定など、制度の”箱”を用意します。

ただ、「どんな特典を用意するか」「どんな人に来てほしいか」「登録者とどう関わっていくか」といった中身は、すべて各自治体が自分たちで設計しなければなりません

つまり国は「やる気満々で舞台を整える係」、自治体は「その舞台でどう演じるかを自分で考える係」という構造です。

全国に1,700以上ある自治体が、同じプラットフォームを使って”選んでもらう競争”をすることになるわけです。

舞台は同じ、だからこそ中身の差=シティプロモーション戦略の差がそのまま結果に出る。そういう時代がやってきます。

ありーの正直な視点

ここからは、シティプロモーション支援の現場にいる者として、正直に感じていることをひとつお伝えしたいと思います。

各自治体が「登録することでどんな嬉しいことがあるか=ベネフィット」をちゃんと伝えられるかどうか、という点です。

ふるさと納税が広く普及したのは、「応援したまちからお礼の品がもらえる」という体験価値がわかりやすく伝わったからですよね。

ふるさと住民登録制度が同じように人々に選ばれるためには、「登録したい!」と思わせる魅力の言語化が自治体側に求められます。

制度のプラットフォームは国が整えてくれます。でも「うちのまちのふるさと住民になることでどんな良いことがあるか」は、各自治体が自分で考えなければなりません

ここが、この制度の成否を分ける最大のポイントだとわたしは思っています。

この点については、次回以降でしっかり深掘りしていく予定です!

今回は「ふるさと住民登録制度」の全体像をご紹介しました!

  • ✅ 地方創生2.0の看板政策として2027年3月に本格運用予定
  • ✅ 住んでいなくても”住民”として登録できる新しい仕組み
  • ✅ 「関係人口」を可視化・制度化する取り組み
  • ✅ 国は強く推進しているが、制度の中身の設計は各自治体に委ねられている
  • ✅ 各自治体がユーザーに提供する価値:ベネフィットの設計という課題もある

次回は「登録してもらうだけでは何も変わらない理由」について掘り下げます!お楽しみに。

ベネフィットって何?という方はこちらの記事もおすすめです!

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ありー
sembear合同会社COO。広告代理店でデジタル広告のコンサル・化粧品会社でマーケティング・IMCなどを担当。マーケティング活動がおもしろくなればいいなと思っており、事業側と協力会社のちゃんとしたパートナーシップを目指している。寒いのと朝は苦手人間。

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