それ待った!シティプロモーションのキャッチコピー、外向け視点が抜け落ちていませんか?

自治体シティプロモーション。あなたのまちのキャッチコピー外部視点が抜けていませんか?

近年、自治体のシティプロモーションにおけるキャッチコピーやブランドメッセージの重要性が高まっています。

その一方で、外部向けに展開するには難しいコピーが多く見受けられるのも事実です。

今回は、プロモーションの方向性を“外向け”に設定する際に見落としがちなポイントと、実際に外向け視点で設計されたコピーの事例をご紹介します。

たとえばこんなキャッチコピーがあったとしましょう。

「帰りたい、ずっとここにいたいまち」

(*似ているものはありますが、実在のキャッチコピーではありません)

とても素敵でじんわり来ますよね。市民目線ではとても共感される温かい表現です。

ただ、これってあなたの街を知らない人にとっては、はっきり言って「どうでもいい」言葉に見えませんか?(本当にすみません。)

今その街に住んでいる人には、その街の光景や食べ物、雰囲気などがすでに体験という事前情報が存在します。だからこそ「帰りたい、ずっとここにいたいまち」でも伝わるかもしれません。

ただ、その街に住んでいない人にとっては、何ら想起させる「その街」の光景も食べ物も雰囲気も存在しないこの言葉は「どうでもいい」表現にしかなりません。

しかし、まだその街を知らない人にとっては、意味や背景が伝わりにくく、魅力的なイメージにつながりにくい側面もあります。

このように「内向きすぎるコピー」は、市民には歓迎される。けれど、外から見たら・・・

意味がわからない!!!!全然、響かない!!!

そうなってしまってはとても、もったいないと思うんです。

よくある原因の一つが、市民の声を重視するあまり、外部視点が欠けてしまうケースです。

もちろん、市民の愛着や共感を得ることは大切です。しかし、それだけでコピーを設計すると、外からの視点では“何も伝わらない”結果、意味が全く伝わらないということになりかねません。

たとえるなら、結婚披露宴での「内輪だけが盛り上がる余興」。

当人たちは楽しくても、ゲストには何が面白いのか全くわからない。

自治体のプロモーションコピーも、それと同じような“閉じた構造”に陥ってしまうことがあるのです。

今回のシティプロモーションの目的は、インナー向け?アウター向けでしたっけ?

言葉の役割は、ターゲット次第でまったく変わります。

  • 市民の愛着度UPが目的 → 情緒的で内向きの言葉もあり
  • 外へのPRが目的 → 初見で魅力が伝わる表現が必須

たとえば「また帰ってきたくなるまち」「変わらない日常がここにある」

このような表現も、住民には沁みても外から見ると何も伝わりません。

「知らない人」が見たときに、ちゃんと“なにか”が届くか?具体的なイメージが湧くか?

という問いが抜けていると、どんなに愛情をこめた言葉も、アウター向けに訴求しようとしたときには、空回りしてしまいます。

ここで、当社で実際に手がけたキャッチコピーの事例を3つご紹介します。


「好きなこと思いっきり米沢」(山形県米沢市)

サブコピー:おいしいごはん ✖️ 新しい経験 ✖️ 自然な暮らし

→ 自然・人・食といった地域資源に、“自分らしさの探求”という現代的ニーズを掛け合わせたライフスタイル提案。

抽象的な言葉を、具体的な体験イメージに分解して補完することで、外の人にも“できること”が伝わる構成になっています。

市民の方からは、米沢で出来る好きなことや良さを『再発見』してもらうことも視野に入れて構築しています。

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「いちご王国栃木の首都もおか(栃木県真岡市)」

→ 一見ユニークなネーミングですが、これは栃木県全体が推進する“いちご王国”ブランド戦略との連動を意識した構成。

”いちご王国”である栃木県の既存の認知を借りて、自分たちの立ち位置を補強することで、外向けPRとしての強度を持たせています。

また市民向けにも改めて、真岡市は全国で1番のいちごのまちである、という愛着や誇りへと繋げる狙いです。

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「挑戦の地 吉野町(奈良県吉野町)」

→ 空き家活用や副業・移住起業など、「挑戦する人の受け皿としての地域像」を明確に提示した構成。

ビジネス・ライフスタイル・行政・歴史――すべてに“挑戦”という言葉を通し、価値観ベースで共鳴するターゲットへメッセージを届けるコピー設計です。

外部の方にも、市民にも、そして職員に対しても『挑戦できる、していこう!』という強い思いが込められています。

▼事例はこちらから

どの事例も共通しているのは、市民だけでなく“まだ知らない誰か”にも届くことを前提に設計しているという点です。

外にも届くキャッチコピーをつくるには、以下の3つの問いが非常に有効です。

  1. 1)この言葉から、まちの“らしさ”が浮かぶか?
  2. 2)外の人が「自分と関係ある」と感じられるか?
  3. 3)コピーから「やってみたい/行ってみたい」行動につながるか?

これらを設計の初期段階から組み込むことで、プロモーション効果のあるコピーに仕上がります。

キャッチコピーはまちの“顔”であり、最初の接点です。

想いをこめてつくることはとても大事ですが、「誰に届けたいか」を見据えた設計でなければ、その想いは届きません。

まずは、市民向けにそこからアウターへという順番でプロモーションを考えることもあると思います。

そのときは、現状のキャッチコピーを見直したり、サブコピーを追加したりを検討いただけると、外部の人にも伝わりやすくなりますよ!

自治体のキャッチコピーは、地域の魅力を言語化する大切な仕事です。

だからこそ、“住民の気持ち”と“外の人の視点”を丁寧に行き来しながら、開かれた言葉づくりを目指していく必要があります。

あなたのまちのキャッチコピー、その言葉を初めて見た人が、「行ってみたい」と思える設計になっていますか?

壁打ちしたい!などありましたらぜひお気軽にご相談ください!

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ありー
sembear合同会社COO。広告代理店でデジタル広告のコンサル・化粧品会社でマーケティング・IMCなどを担当。マーケティング活動がおもしろくなればいいなと思っており、事業側と協力会社のちゃんとしたパートナーシップを目指している。寒いのと朝は苦手人間。

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