【謝辞】「Cookie利用制限のその先 Part2」にご参加いただいた皆様へ

改めましてご挨拶を

2021年1月28日に介されたWahl&Case社主催のWebinar「Cookie利用制限のその先 Part2」にご参加いただいた皆様、改めましてご聴講ありがとうございました。60分でなんとか収まるようにコンテンツは作っていたのですが、10分ほどオーバーしてしまい、最後までご覧いただけなかった方もいらっしゃるかと思います。改めてお詫び申し上げます。

また、前回と同様今回貴重な機会を作っていただいたWahl&Case株式会社のBryan Rios、Anju Kajihara、そしてコンテンツの内容チェックに付き合ってもらった皆様、またnoteの引用をご快諾いただいたReproの中澤様、改めまして誠にありがとうございました!皆様のご協力なくしてあのコンテンツは作れませんでした。

不確実な未来に向けて

正直、未来はわかりません。私も今回徹底的な調査とヒアリングをもとに資料を作りましたが、それでも予測は外れるかもしれません。ただ、結論にある「ユーザーから愛されるマーケティング」から得られる「自社データ」を「Integrityを持って」活用することが重要になるのはおそらく間違いないでしょう。そもそもIntegrityなしにユーザーから愛されるマーケティングが実現するわけはないんですけれどね。

今回の資料を作る過程の中で、正直かなり辟易していた部分がありました。「リタゲが死ぬ来年に向けて取り組むべきツールはこれ!」と言わんばかりの広告や「新しいCookielessのソリューションを活用しよう!」という文言など、はっきり言えば自社ツールを販売するために「よくわからないCookieの利用制限のこれからを利用してしまえ」ともとれる発言があまりに目についたことが理由です。

確かに、Google Chromeの3rd party cookie規制は大きな影響があるでしょう。それによりこれから「不確実な未来」が始まることも否定しません。ただ、本質を忘れていなければ対応は可能です。逆に言えば本質を忘れた場当たり的なツールの導入によりさらなる問題が起こる可能性すらあります。業界が大きく変わるこのトレンドをうまく活用してビジネスをしよう、ということ自体は否定しませんし弊社もそういう部分があることは否定しませんが、それでも安易な策を提示し、それですべてが解決する、というトーンは業界、クライアント、そしてユーザーに対して不誠実だと思うんですよね。

ユーザーの同意なくその行動を追跡すること、自社で顧客理解を進めずに外部データのセグメントだけでユーザー理解を進めていたりすること、そういった「ユーザーを無視したマーケティング」は本質ではありません。企業が消費者との関係性を見直し「ユーザーから愛される」マーケティングを実践することこそが本質です。そしてその本質は、決して「お湯をかけて3分」で出来上がるものではありません。これから1年かけ戦略を見直し、タッチポイントを見直し、そしてメッセージを考え、消費者に対する価値提供を徹底して磨くことが何よりも重要だと考えています。

アジテーションにならないように

まあ、ちょっとフランクな切り口で語ると、アドテクオタクとしては特にTurtledoveがやっぱり今回の肝だったかなと思います。GitHubに出ているいろいろな情報を見るにつけ、やっぱりGoogle、Criteo、RTB Houseなどのアドテク各社のエンジニアたちが考えに考え抜いて作られようとしている印象を受けました。シリコンバレーってやっぱすげえや、と痛感します。

もちろん細部の仕様、実装方法が明確にわからない現状で断言をすることは何もできないのですが、あの方向性であればユーザーのプライバシーを保護しつつ、業界のエコシステムを守る、という一つの基準にはなりうるのではないか、というのが私見です。外れたらごめんなさい。でも安易に「リタゲが使えなくなります」という意見に同意する気にもなれなかったのです。

やっぱり「未来に発展も変革もないと信じる理由はない」んですよ。Cookieというパラダイムに乗っかっていた今までが変わるとして、Cookieが使えないから退化するっていうところじゃなく、どうやって課題を克服しつつ更に発展させられるか、という努力なんでしょうね。

改めましてありがとうございました!

Webinar終了直後に数名の参加者からメッセージを頂きましたが、とても好意的なものばかりで少しホッとしています。このレベルのWebinarを無料でできることが弊社の強みというか、やっぱり「スタートアップ」なんでかなりアクセルふかして突っ込んだところはお見せできたかな、と思う次第です。

また、今回のWebinarではHD画質のビデオカメラを使っています。マイクも確かハイレゾ音声だったはず。相当に機材面も頑張って整えて実践してみました。是非次回も(あれば)ご期待くださいませ!

動画は以下からご覧になれます。70分と少し長いですがお手すきの際にどうぞ!