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絶対に必要なのは商品価値の言語化
例えば、「羽なしの扇風機の良さ」を伝えることを考えてみましょう。
ある担当者は思いました。『そうだな、羽がないのはどこの企業にもないし差別化ポイントだぁぁ〜〜!ここを強く打ち出すに決まりっしょ!』
それで言ったとします。「羽がないのが特徴です!ないのが珍しいんです!」と。
あなたの友達、家族、恋人だれでも良いですが周りにいる方は、その情報で「え!めっちゃええやん、それ!」ってなるでしょうか?
まぁもしかしたら、ちょっと気になったりはするかもしれませんね。では、次の場合はどうでしょう。
例えば、ターゲットをおじいちゃん、おばあちゃんにした場合
「この扇風機、羽がないのよ。お孫さんまだ小さくて悪戯ざかりよね?羽ないと手を入れたとしても怪我の心配ないね!プレゼントにいいんじゃない?」
または、こんなのはどうでしょう?
「この扇風機、羽がないからとっても静かなんだって。これならエアコンの代わりに夜つけっぱなしでも安心ね!」
どちらも一考の余地がありそうです。
例えば、ターゲットを在宅ワークの方にした場合
「この扇風機、羽がなくて静かなのよ。オンライン会議中も静かだし、エアコンと併用すれば風も循環して相乗効果抜群だよ〜!」「羽もないスッキリしたデザインで、ちょっと高級感もでるよね」
ちょっと気になりそうじゃないですか?
商品やサービスの価値を考える時、他の商品との差別化ポイントを探すというのはとても良いことですし、「羽がない」ことは特徴なのは事実です。
でも最初思いませんでしたか?「だから、何?」と。
そう、その「羽がないことが与えてくれる自分にとっての良いこと」がその商品やサービスの価値なわけです。
得られる価値をターゲットにとっての「ベネフィット(利益)」と呼ぶ
そしてポイントなのが上の2つの例で見たように、何をベネフィット(利益)と感じるかはターゲットによって変わるわけです。同じ「羽がないことの魅力」を伝えようとしても力点を置くポイントが変わっていますよね。
だから、ターゲットを決めることが大切なわけです。
ターゲットを決めてしまうと、「その他を排除している」と恐怖を感じることもあるかと思いますが、逆にターゲットをイメージできないと、ベネフィットを具体的に考えることができません。
ターゲットとベネフィットはセットで考えていきましょう。
- ターゲットを設定することは必要
- ターゲットごとに「ベネフィット(利益)」は何かを具体的に言語化することが重要
普段からベネフィット(利益)を言語化しよう
ターゲットには何が心に響くか?を考えることは大変ですが、私は一番おもしろみを感じているパートでもあります。この部分を成長させていくためには、まずは普段の自分の行動や考えの変化を観察してみるのも良いと思います。
「あれ、今このバナークリックしたのなんでだっけ?」とか
「この商品いいなーと思ったのは、この言葉or写真だったなー」とか
「今回この旅先に決めたのは、この部分だったなー」とかとか
ベネフィット(利益)を考える時は「なんとなくいいと思う」とかの状況や心情を「言語化できる力」が重要だなと思っています。
普段から「これいいなー」とか「これはちょっと違うなー」と思った時に「そう思ったのは、なぜなのか?」と言語化していく力を養っていくと良いかと思います。
ブランドターゲットとプロモーションターゲットの考え方
最後に、ターゲットは何もそのターゲットだけを未来永劫やり続けなくてはいけない、ということではありません。
打ち出そうとしている商品を考えてみると、ターゲット層が複数考えられることもあると思います。
その際は、「商品のターゲット(=ブランドターゲット)」ということでまず考えておきましょう。次に、今回のプロモーションではどこに集中するのか?を決めましょう。
ここで、デジタル広告などを使ってテストをしてみても良いと思います。AのターゲットとBのターゲット、どちらの方が反応が良いのか?とかですね。
本当はですね、もし、予算・人的リソース・時間的リソースの全て許せば、全てやればいいわけなんです。ですが、そんな状況って夢のようなことでほとんどの組織では限られているので、
その限られたリソースをどこにあてるのか?を決めていくことが大切で、これがいわゆる「戦略」と呼ばれるものです。
商品特徴が重要なのではなく、ベネフィット!
消費者にとって、特徴が大事なのではなく、その特徴から得られるベネフィットが大事というお話でした!ぜひ、改めてサービスや商品の価値はなんなのか?考えてみてください。
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