【参加レポート】デジマケの祭典 KUMARTECH ~自治体デジマケで輝く人にスポットライトを ~

 

sembear入社1年目の新入社員が、12/13に行われた “自治体デジタルマーケティングの「生きたヒント」が見つかる”無料ウェビナー「KUMARTECH」の参加レポートをお届け致します。

詳細はこちら▼
https://sembear.biz/sembear-journal/2023/11/16/kumartech-2023/

 


 

1. ちゃんとやろうぜ自治体デジマケ 栃木県CMOと語る自治体デジタルマーケティングの“心得

【登壇者】
小林  圭介|栃木県CMO
治田 耕太郎|sembear合同会社/CEO

 

「担当者と受託者は仲良く建設的な喧嘩をしよう」!?

デジマケ “受託者側”と“発注者側”、それぞれのご経歴をお持ちのお二人だからこその論点で繰り広げられるトークセッションは、自治体担当者・受託者側のどちらにとっても学びになることが盛りだくさんでした。

特に学びになったのは、両者がよりよく仕事を進めていくために、「受託者が発注者へ“数字への証明”を行い、それを見て両者で建設的な議論がなされていること」、つまり「仲良く建設的な喧嘩」ができる状態を目指すということです。

そのためのステップとして、

  1. 明確な事業設計
  2. 大前提として正しく数値を計測
  3. その数字への両者の理解のすり合わせ
  4. そこから建設的な議論がなされていくこと

など自治体デジマケを実施する前段階として、両者が意識するポイントを具体的に示していただきました。

このトークセッションのポイント
  • 担当者と受託者は仲良く建設的な喧嘩をするとは…?
  • ラッキーパンチの成功より、原因のわかる失敗をすること
  • 発注者側と受託者側において大切なこととは?
  • 発注側は「事業設計」「仕様書作成」に注意しながら進めていく
  • 受託側は「プロポーザル実施」「マーケティング施策実行」に気をつける

 

【入社1年目 社員のメモ!】

互いに建設的なディスカッションを行いながら、PDCAを効果的に行うための知識と柔軟性が大切。
また発注者側は最初に決めた仕様書にこだわりすぎず、受託者側と事業を理解した上で課題を共有しながら進めていくことが重要である。

 

 

 

2. 「広報紙 vs デジタル」「伝わる」を実現する宇都宮市の戦略的広報とは?

【登壇者】
味野和 直幹|栃木県宇都宮市 総合政策部広報広聴課/総括
東  飛行 |sembear合同会社/コンサルタント

 

市民属性に合わせた効果的な広報ツールの活用

膨大な情報に必要な情報が埋もれてしまい、市民に必要な情報が届いていないことをきっかけに戦略的広報に取り組んでいる宇都宮市の広報広聴課。

“情報が市民に伝わるには現状を正確に把握することが必要だ”と気付き、市民属性に合わせた効果的な広報ツールの活用を始めたことが大きな転換点となったとお話いただきました!

このトークセッションのポイント
  • 「広報誌VSデジタル」どちらが重要か
  • なぜ広報活動に課題を抱えていたのか?
  • 戦略的広報を実施するための意識づくりとは?
  • 最も有効な情報発信とは?

 

現場で実務に携わる職員の視点からデジマケの重要性や、自治体でデジマケを行っていく具体的な施策を教えていただき、自治体職員の方は宇都宮市の実例を元にしたお話で学びになったのではないでしょうか!

今後はどんなメディアを活用して情報を取得したいか? というアンケートには、ウェブサイト&LINEが多数回答があり、実際に明日からでも活かしていけそうなお話が多く、職員のマインド変化も含めマニュアル作成やそれを元にした展開が特に見どころです。

 

【入社1年目 社員のメモ!】

デジタルで計測 / 検証をした“実数値”を根拠に施策の考案した上で、ターゲットの明確化と読み手の立場に立った市政の情報発信を大切にする。また職員1人1人の意識の底上げをするためには「伝わる広報マニュアル」の作成を行うことで意識改革につながる。

 

 

 

3. J-LIS12月号掲載!ふるさと納税額4倍?移住問い合わせ7倍?シティプロサイトリニューアル大解剖

【登壇者】
小池 智恵子|栃木県真岡市 秘書広報課 シティプロモーション係/係長
有岡 のぞみ|sembear合同会社/COO 

 

真岡のいちごを選んでもらう理由を磨き、「日本一のいちごの街」へ

真岡市ではコロナでイベント参加ができない=PRできないというのが大きな課題でした。

デジマケに取り組み始めた当時は「日本一のいちごのまち」なのにふるさと納税NO.1はフルーツトマト…

栃木県真岡市 秘書広報課では~真岡のいちごを選んでもらう理由を伝えること~を起点に、

  • ふるさと納税 寄付額4倍
  • いちごふるさと納税 20倍
  • 移住件数 7倍

 を真岡市で実現していった方法を教えていただきました。

このトークセッションのポイント
  • 真岡市はなぜデジマケに取り組もうと思ったのか?
  • 本体サイトのリニューアルに合わせて“いちご” “移住”でウェブサイトを分けようと思った理由は?
    • 「日本一のいちごのまち」メインターゲット:いちごが好き いちご狩りに興味がある
    • 「真岡に移住したら、どんな暮らしができる?」メインターゲット:新規就農をしたい人
  • デジタル人材育成を庁内で推進する上で大事なことは?

 

ウェブサイトを見る先の顧客が何を考え、何に関心があるかなど、実際の数値やグラフを元に実直に取り組まれている姿が素敵でした!

「日本一のいちごの町 真岡」というブランディングをしていく上で数値を元にした多くの議論、その上での成果など、シティプロに関わる多くの自治体職員さんにとっていいお話なのではないかと感じました。 

  

入社1年目 社員のメモ!

細やかな市場分析とその効果計測を各課でリアルタイムで見れるよう情報伝達のフローを見直すことや、内部への趣旨表明として指針を作ることで組織変革を促し、予算の獲得がしやすくなる。
またターゲットに合わせて情報を発信 / 整理するため、目的別にサイトを作成することが大切。
結論として、自治体職員1人1人が自分ごと化してデジマケに取り組み、マインドチェンジをしてもらうために、身近なもので実践をしてみると担当業務に生かせるリアリティが出てくるようになる。

 

 

\おすすめ記事はこちら/

シティプロモーションとは?「選ばれる自治体」への最初の一歩

https://sembear.biz/sembear-journal/2023/12/15/what-is-city-promotion/

 

 

4. マーケティングの秘訣は組織横断!自治体デジマケの組織課題を紐解く

【登壇者】
黒田  祐介|奈良県吉野町/参事
治田 耕太郎|sembear合同会社/CEO

 

デジマケをするにあたっての組織関連携の必要性

人口約6,000人の街、奈良県吉野町。
職員130人で人的余力がなく、業務との整合性・関係課との協力体制構築に時間がかかることから、より組織としてデジタルマーケティングに取り組んでいく重要性を感じたとのこと。

スピード感と合意形成のバランスが難しいため、奈良県吉野町では「結果が出たら他の人も理解してくれる?」という思いと、「合意形成をとってトップダウンでやる?」など自治体でデジマケ進める上での葛藤をお話してくださいました。現在様々な形を経て、合意できたところからやるという形で進めているとのことでした。

このトークセッションのポイント
  • 組織を横断する部署の有効性について
  • 職員の異動と専門性課題
  • データで克服する自治体デジマケの組織課題

 

縦割りの課題として、1m先の後ろの席でもやっていることもわかりにくいなど、情報共有の難しさが挙げられると思います。

横のつながりを意識して定期的に課内や関係課で情報共有を行ったり、伝達方法がオープンに行われているか、メンバーを集めた打ち合わせなのか、そのグループの状況によって見直していくことが大切なのではないかなと感じました。

総じて自治体のデジタルマーケティングを本格的に取り組むということは、担当者や決裁者の意識変化、横断的な情報共有など、組織改革に繋がることを知りました!

 

入社1年目 社員のメモ!

デジマケは多少の専門知識が必要だが、「やるべきこと」を明確に整理し、「戦略と戦術」をどう構築するかが重要!
また自治体の異動は民間における転職レベルの業務変化であるが、デジマケの知識はどんな部署に移動しても生きてくるため、個人個人が魂の入った仕事をし、同じリテラシー・スキルを持ちながら自発的にワンチーム感を作ることを意識することがデジマケ推進に繋がっていく。
職員側もデジマケを発注する上で、具体的な方針やこんな数値が欲しいというのがないといけないため、そのために職員のスキルアップが重要になってくる。

 

 

\おすすめ記事はこちら/

地方自治体のデジタルマーケティングを阻む「縦割り」の壁

https://sembear.biz/sembear-journal/2023/09/23/vertically-devided-organization-issue-digital-marketing/

 

5. 自治体デジタルマーケティングのこれからを語る

【登壇者】
治田 耕太郎|sembear合同会社/CEO

 

自治体✖デジタルマーケティング で時代の変化を乗り越えていきましょう!

本日のKUMARTECH ウェビナーのまとめとして、選ばれる自治体になるために大切なことがテーマでした。

昨今コロナなど読めない世間の流れに対応し、あなたの市町が選ばれていく自治体となるためには、デジタルを活用した情報提示と社会変化に沿った柔軟性、デジタルによる関係人口の創出が大きな鍵となってくるのではないでしょうか。

このトークセッションのポイント

*これから重要になってくる変化!

  • 今後のさらなるデジタル化の進展 ⇨ デジタル上での存在提示が必要
  • これからも来る技術革新 ⇨ 社会変化の加速に沿った柔軟性の大切さ
  • 人口減少 ⇨ 関係人口拡大からの経済活性が重要

 

【入社1年目 社員のメモ!】

職員自身が「マーケティング」を意識した情報発信をすることや、受託者との健全なパートナーシップを築くことの重要性が増していく。
庁内で蓄積される詳細なデータの活用が、選ばれる自治体となっていく鍵となる。

 

 

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