デジタルマーケティングマーケティング担当者向け

Webマーケティングを機能させる三つのコツ

Webマーケティングがうまくいかない理由

「Webマーケティングがうまくいかない」というのは弊社に相談される内容に共通しています。具体的にはSEOをやってみたけどうまくいかない、facebook広告をやってみたけどうまくいかない、というご相談だったりします。

そういった実際のご相談の中で、弊社が最低限、クリアにしている三つのポイントがあります。それは

  1. 「うまくいった状態」の数的な定義
  2. 「○○をやってみたけど」の「○○」をやることにした理由
  3. 「○○をやってみたけど」の「○○」をどのように取り組んだのか

という三点です。実際のご相談ではもっと詳細まで伺いますし、実務への落とし込みを徹底しているのでこれだけがすべてではないのですが、この三つは何かしらの形で実務上の問題の原因になっていることが多いのは事実です。

1.「うまくいった状態」の数的な定義

これは弊社が勉強会でもマーケティングサポートでも代理店さん向けの研修でもしつこいと言われるほど繰り返している内容なのですが、Webマーケティングで失敗しているケースのかなりの割合で「うまくいった状態」が何なのかが定義されていないことが多いです。

「問い合わせがたくさん来ること」というのは「うまくいった状態」の定義としては粗雑です。毎月何件の問い合わせが必要で、そしてそのためにはサイトにどれくらいの集客が必要で、そしてそれはいくらのコストまでかけてよいのか、という「ゴールとKPIの設計」を徹底的に煮詰めなければ、施策レベルでの改善がうまくいかないのです。

特に初回の接触から実際の収益に至るまでの期間が長いBtoBの場合、この定義が明確でなければ「何をもってうまくいったのか」という状況がわかりません。問い合わせがあり、営業マンが商談に行き、そして数回の打ち合わせを経て申し込みに至るというプロセスのどこに問題があるのかがわからなければ、改善をする手の打ちようがないのです。

また自社の実際のリソースから考えたときに「現実的にどこまでをゴールとするべきか」というのも重要な観点です。Webマーケティングやネット広告はともすると「打ち出の小づち」のように思われがちですが、実務上24時間働くわけにもいかない以上、実際に対応ができるレベルでのゴール設計が必要になることは言うまでもありません。

やはり「うまくいった状態」を数的に定義する、つまり「ゴールとKPIの設計」をおろそかにしては、どう頑張っても「うまくいかない」と言えるでしょう。

2.「○○をやってみたけど」の「○○」をやることにした理由

これも非常に多い問題です。仮にゴールがきちんと設計できていたとしても、そのゴールを達成する手段が的外れではどうしようもありません。

昔からよくある話なのですが、SEOという手法があります。これは検索結果でできるだけ上位に表示をすることで「今悩んでいる人」に対して自社のサービスを知ってもらう、という意味では現在でも有効な方法ではあります。

では、新規性の高いサービスの場合、SEOは有効な手段なのでしょうか?

すでに書いた通り、SEOは「今悩んでいる人」に対しては効果的でしょう。言い換えれば「悩みが明確で言語化されている人」にとっては有効です。しかし自社のサービスの新規性が高く「該当する検索キーワードが存在しない」場合にはまったくもって有効ではありません。こういうケースの場合は「SEOがうまくいく」はずがないのです。

「○○をやってみたけど」の「○○」をどのように取り組んだのか

最後に「どのように取り組んだのか」という問題があります。上に書いたSEOを例にとれば「どのようなキーワードで上位に表示されたのか」と置き換えてもよいでしょう。

上にも書いた通り、消費者が検索する理由は「自分の悩みが明確なとき」であり「悩みが明確で検索キーワードとして言語化されている」状態です。果たして自社のサイトはそういった悩みに対してまともに答えられている状態でしょうか?

SEOはあくまで例ではありますが、特にSEOの場合「検索結果の上位に表示させる魔法のテクニック」だと思われている方が多くいます。確かに10年前はそういった側面はありましたし、現在においても多少はそういった部分もあるでしょう。しかし今日において最も重要なのは「ユーザーの役に立つコンテンツを地道に作る」こと以外に他なりません。自社のサイトのコンテンツを振り返って、どのような人のどのような役に立てるのかが自分でわかっていないのであれば、そもそもそのコンテンツは粗雑だと言えるでしょう。それでは「うまくいく」はずがないのです。

Webマーケティングは魔法じゃない

今度はソーシャルメディアの活用を考えてみましょう。自社のfacebookページで情報発信しているなら、ぜひその目的とゴール・KPIを並べてみてください。

イイネの数なのか、インプレッション数なのか、サイトへの来訪なのか、コンバージョンなのか、その数字はどれくらいなら成功と言えるのかをきちんと定義できなければ、それぞれの投稿ごとの良し悪しの判断ができません。そしてその判断ができない以上、改善する余地がわかりません。

では、なぜfacebookページでの情報発信を選んだのでしょうか?facebookはWebマーケティングにおいて非常に重要な手法であることは間違いありません。しかしながらfacebookでの情報発信に期待する効果(目的やゴール)によってはfacebookでの情報発信ではなくリスティング広告を優先するべきかもしれませんし、Twitterのほうがユーザー属性的に効果的である可能性があります。

最後にfacebookページでどのような情報発信をしているのでしょうか?毎回同じ内容をつぶやき続けるだけでは意味がありません。発信する情報がないのであれば、ネタを作りこむことから始めなければその効果は見込めません。

マーケティングは自社に固有

結局のところ、Webマーケティングに限らず、あらゆるマーケティング施策に成功の近道などありません。地道な日々の活動とPDCA以外に成功する方法があるのであれば、その方法が広く知れ渡っているはずです。

そしてその地道な努力は、最終的には自社の提供しているサービスだけではなく、価値提供や社会的意義まで含めた全社的な戦略に則っていなければならないのです。弊社が「マーケティングは自社に固有」だと考えているのはこういった背景があればこそになります。他社の成功事例を取り入れてもせいぜい猿真似にしかならないのです。