ちょっと今回は以下の記事を読んで考察をしてみたいと思います。
デジタルトランスフォーメーション(DX)とはなにか?
本文と日本語訳を交えながら解説します。こちらの記事、デジタルトランスフォーメーション(DX)の定義を非常に明快に以下のように書いています。
In its most basic terms, digital transformation is the process an organization goes through when it integrates digital technologies into its normal business processes.
訳:最も基本的な意味合いで言えば、デジタルトランスフォーメーションとは会社としてデジタル技術を自社の通常のビジネスの中に組み込んでいくプロセスである。
https://marketinginsidergroup.com/marketing-strategy/why-marketing-should-lead-digital-transformation-in-your-company/
ちょっとわかりにくいので意訳をするといわゆる「DX」というのはデジタル技術を使いましょう!というものではなく「組織・会社として」「一部の業務ではなく通常のビジネスとして」デジタル技術を取り込んでいくこと、だと定義しています。
もう少し読みすすめると
Digital transformation doesn’t just mean upgrading your legacy paper record system to a modern database, or “moving to the cloud” (although it may include both of these things.) Successful digital transformation demands a fundamental change in corporate culture, requiring employees at all levels to change their mindset.
訳:デジタルトランスフォーメーションとは昔ながらの紙を主体にした記録をデータベースなりクラウドシステムに移行することではありません。デジタルトランスフォーメーションの成功には、現場レベルから経営層に至る全ての従業員の意識改革による企業文化の根本からの変革が必要です。
https://marketinginsidergroup.com/marketing-strategy/why-marketing-should-lead-digital-transformation-in-your-company/
これはあるあるでしょう。どんな変革だって最初は意識改革からですから。サラリーマン時代の自分を思い出します。。。
顧客目線とデジタルトランスフォーメーション
そしてこの記事は以下のように続きます
If your immediate thought is: “Technology? That’s a job to give to the IT department,” it’s time to shift your way of thinking.
訳:もしあなたが「テクノロジー?それってIT部門の仕事でしょ??」と思ったとしたら、その考え方を変えるときがやってきました。
https://marketinginsidergroup.com/marketing-strategy/why-marketing-should-lead-digital-transformation-in-your-company/
Your employees who are experts in digital technology are most likely not experts in customer experiences.
訳:あなたの企業の従業員で最もテクノロジーに精通した人が顧客体験(意訳するなら顧客自身の理解)のエキスパートだとは限りません。
https://marketinginsidergroup.com/marketing-strategy/why-marketing-should-lead-digital-transformation-in-your-company/
つまり「会社全体のプロセスでデジタル技術を取り入れていくこと」なので、お客さんとの接点も当然そのプロセスには含まれます。デジタルトランスフォーメーションは社内の決済や仕組み化をデジタル化することではなく「会社全体のプロセス」においてデジタル化を進めていくことなので、そこで「顧客目線」が抜け落ちてはいけないわけです。
少し想像してみましょう。顧客を無視したデジタル化、って怖いですよね。あなたの会社の顧客(これは法人でも個人でも)が「デジタル」を使っていなかったとしたら、その顧客を失うリスクがあります。それは社内プロセスのデジタル化よりも経営にとっては大きなリスクです。
でも、これは逆もしかりです。もしあなたの会社の顧客が「デジタル」を使っているのにあなたの会社が「デジタルへの対応」をしなかったら、あなたの会社はその顧客を失います。はっきり言えば、現在消費者はほぼ毎日スマートフォンやパソコンを使っており、むしろ企業側が「デジタルの対応」をできていないことのほうが圧倒的に多いです。つまり「顧客との接点」をデジタル化できなければ「デジタルトランスフォーメーション」は成立しないのです。
マーケティング部門がデジタルトランスフォーメーションをすすめるべき理由
そしてこの記事は「Why Marketers Should Drive Digital Transformation」、つまり「なぜマーケティング担当者がデジタルトランスフォーメーションをすすめるべきなのか」という最後の段落に入ります。
So who does understand the customer journey in your company? For most businesses, the obvious answer to this is the marketing department.
さて、今会社の中で最も「顧客接点(注:原文ではカスタマージャーニー)」を理解しているのは誰でしょう?殆どの事業者にとって、その答えは「マーケティング部門」ということになるでしょう。
https://marketinginsidergroup.com/marketing-strategy/why-marketing-should-lead-digital-transformation-in-your-company/
DXを進めよう!というのはたしかに間違いのない話です。ただし、そこに顧客目線がなければ単なる自己満足にしかなりません。
もう少し噛み砕いて考えましょう。日本ではまだまだDXなりデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいる会社は少数派です。その反面消費行動は日を追うごとにデジタル化が進展しています。ECでものを買ったり、比較サイトで商品を調べたり、BtoCでの購買行動はかなりデジタル化されていますし、BtoBにおいてもネットでサービスを探している担当者は山ほどいます。
そんな中、御社の顧客接点はどれくらい「デジタルトランスフォーメーション」できているのでしょうか?
デジタルマーケティングはデジタル上での顧客接点を活用して、自社の事業拡大をすすめる手法です。消費行動がデジタル化されている中、デジタルマーケティングに取り組まないのは「デジタルトランスフォーメーション」の出遅れを意味しています。
しかしながら、デジタルマーケティングが他の「デジタルトランスフォーメーション」の手法と明確に違う点があります。それはウェブサイトがあればその日から始められる、という点です。facebookで自社のサイトを宣伝したり、Google My Businessに登録して地図上で表示させたり、という行為は「デジタル上での顧客接点」を作る行為そのもので、それ自体がデジタルマーケティングです。
sembear合同会社ではそういった顧客接点を全て網羅し、数値化した上でコンサルティングをする「Smartレポーティング」というサービスを提供しています。御社のDXのスタート地点として、ぜひご検討ください。