広告代理店がBI・レポーティングツール選びで意識したい五つのポイント

BIとレポーティングツールって何が違うの?

そもそもBIとは?

おそらく弊社サイトを見ていただいている方であれば「BI」というのが「Business Intelligence」の略称であることは皆さんご存じかと思います。じゃあそもそもBIとはなんなのか?と聞かれると実はやや私も答えに窮することは事実です。何となく「かっこいいグラフが並んでいろいろ分かるダッシュボード」みたいなイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?

ちなみに世界最大手のBIベンダーであるTableauさんのサイトには以下のように定義されています

ビジネスインテリジェンス (BI) とは、ビジネス分析やデータマイニング、データビジュアライゼーション、データツールやインフラストラクチャ、またベストプラクティスなどを組み合わせて、組織がよりデータに基づいた意思決定を行えるように支援することです。実際には、自分の組織のデータを総合的に把握し、そのデータを使って非効率な部分を変更あるいは除去し、市場やサプライの変化に適応している場合、それは モダン BI であることは周知の事実です。

https://www.tableau.com/ja-jp/learn/articles/business-intelligence

確かにこの定義には納得感があります。つまり「自分たちの組織のデータを収集、保存し、可視化をするツールでかつ組織の事業改善に生かすことが出来るもの」とでもいうとわかりやすい定義になるのかな、と思います。

実際デジタルマーケティングの世界でもTableauさんは非常に多く使われています。広告配信レポートやアクセス解析のレポート、アプリの課金ログなど様々なデータを収集・保存してわかりやすいグラフにしてデジタルマーケティングの改善に生かしていることを踏まえれば、Tableauは完ぺきにBIツールですし、私も実際に好きなツールの一つです。

レポーティングツールとは?

対してレポーティングツールとはなんなんでしょうか?そもそもBIと違うのかといわれるとかなり似たような部分があることは否定しません。ただ、あくまでニュアンスとしてレポーティングツールという言葉になると、デジタルマーケティングの世界においては「レポーティング業務」のツールを指すことが多いように思います。

広告運用においては広告代理店から広告主に対しての「報告(つまりレポート)」業務が存在します。これは月一回であったり隔週であったり毎週であったりと頻度は様々ではありますが「定例会資料」だったり「報告会資料」だったりを作成し、一定期間の状況の進捗を報告、次のアクションを提示する、というあたりの業務ですね。

そういう意味でいうと「BI」は組織の改善に必要なデータを可視化しますが「レポーティングツール」は上記にある「報告(つまりレポート)」業務の支援ツール、という言い方がふさわしいかな、とも考えています。

無論BIとレポーティングツールの両方ともにオーバーラップする領域もあるので、あまり仕分ける意味があるものでもありませんが、それでも得意領域や機能の違いから言うとおそらく上記のような定義になるのでは、と考えています。

今自社が必要としているのはBIかレポーティングツールか?

さて、特に広告代理店さん(またはインハウスのマーケターさん)に理解をしてほしいのは、今自社の業務にとって必要なのは「BI」なのか「レポーティングツール」なのか、という点です。結果として、BIでもレポーティングツールでも、広告代理店としてクライアントさんに「配信結果の各種数値を伝える」ことを高度化・効率化することは可能です。

両者ともに媒体からデータを集約することは可能です。表示できるダッシュボードの種類や形式の違いはありますが、数値を共有することもほとんどのケースで可能です。ダッシュボードを作ることでほぼリアルタイムにクライアントさんと情報共有をすることが目的であれば、BIだろうとレポーティングツールだろうと「ダッシュボード構築が可能」である必要があります。はたまた、定例会資料としてのパワーポイントの出力が必要なのであれば「提出資料のフォーマット」でのファイル出力が必要でしょう。

広告代理店さんがBIやレポーティングツールを導入されるときは、やはり上記のような「何を目的にしているのか」を明確にしておく必要があります。実際にBIとレポーティングツールは機能として似た部分が多くなるのは事実ですが、細部の機能はやはり違いますし、実際に導入した後に「使える」かどうかはその細部の仕様によって決定することが多いからです。まさしく「神は細部に宿る」ということでしょう。

そういう意味でも広告代理店がBIやレポーティングツールを検討する際には以下のポイントを意識しておくとよいと思います

BI・ダッシュボード選定時に意識したいポイント五つ!

1. 対応媒体

やはり最初に出てくるのはどれだけの媒体に対応できるのか、という点です。この「対応」の中身も重要なのですが、やはりAPIで自動的に接続し、データを収集・保存ができる媒体が多いことに越したことはありません

2. アドホックな出入力機能

とはいっても全部APIでつながることは稀です。その際にエクセルで管理画面からダウンロードしたデータをアップロードするなり、Google DriveやDropboxから取得するなりというアドホックな出入力機能はほしいところです

3. 課金体系

地味にここはすごく重要です。広告代理店からクライアントさんにダッシュボードへのアクセス権を渡す場合、場合によっては一つのクライアントで10以上のIDを渡すこともあります。となるとID単位で課金が発生するとレポーティングの費用が馬鹿にならないことがかなり頻繁にあります。ここは利益率にダイレクトに響くので非常に重要ですね

4. ダッシュボード構築

これも地味なのですが、BIはほぼすべてダッシュボードの構築が可能です。しかしレポーティングツールは意外にダッシュボードの構築ができないことがあります。あくまで各媒体からレポートデータを収集して表示するだけ、という意味です。やはりクライアントさんとのリアルタイムな進捗のやり取りを考えるとダッシュボードの構築は必須機能であると言えるでしょう

5. パワーポイント出力機能

もしダッシュボードがあったとしても、現実に定例会資料はパワポでの提出が必要であるケースが圧倒的に多いです。ダッシュボードをそのままパワポに変換する機能があることで、レポーティング業務の稼働を圧倒的に削減することが出来ます

もちろん上記以外にもありますし、ひとつのツールですべてを解決する必要もなければ、すべての機能をクリアしなければならないわけでもありません。ただ、だいたいここら辺を意識していれば自社の広告運用におけるレポーティング業務において、ツール選びで失敗することはないかなと思います。

もしよろしければ弊社のツール「TapClicks」もご検討ください!

実際に弊社が提供しているTapClicksは、個人的には「限りなくBIに近いレポーティングツール」だと思っています。現実的にBIと言えなくもないのですが、そもそも開発者自身がアメリカの代理店出身だったりするので「運用型広告のレポーティング稼働」の削減に非常にこだわって作られたツールになっています。

上に書いた五つのポイントもクリアしていますし、なにより事例として実際にレポーティング稼働の大幅な削減に成功していることからも、日本ではまだ知名度がないツールではありますが、検討いただく価値はあると信じております!

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