デジタルマーケティング創作落語「ルーシーちゃんと戦略」

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今日は「マーケティング戦略」がテーマ

ここは「デジタルマーケティング長屋」。デジタルマーケティングに携わる人がたむろをしているとある長屋です


ルーシーちゃん:ねえねえご隠居!今ちょっといいかしら?

ご隠居:おやおや枯山水の庭を眺めながら飲む濃い抹茶が売りの「るぅしぃ喫茶」の看板娘のルーシーちゃん!今日はいったいどうしたんだい?

ルーシーちゃん:最近インスタとかTwitterとか頑張って投稿したおかげでお客さん増えてきたんだー!

ご隠居:ほうほう、そりゃよいことじゃないかい!

ルーシーちゃん:でもね、ちょっと困ったことがあって。。。お客さんが増えてきたから、私最近お店の接客とか料理とかに時間取られがちでね、厨房に入り浸ってるの。だからソーシャルメディアでの情報発信とかはアルバイトの人を雇ってやってもらおうかと思ったの!

ご隠居:中坊ゆえに厨房に入り浸るとはさすがだねルーシーちゃん。おまけに和製英語である「SNS」って言葉を使わないあたりが非常に好感持てるねえ。で、なにに困ってんだい?

ルーシーちゃん:中坊だなんて失礼ね!でまあ、それがね、そのアルバイトの子、ソーシャルでの投稿がなんていうか、ちょっと違うのよ。うちのお店のイメージと。

ご隠居:ふーむ。それはまた困った問題だねえ。

ルーシーちゃん:でもなんかソーシャルの投稿の内容ってセンスの問題とかあるじゃない?だからうまく指導ができなくて。。。

ご隠居:ルーシーちゃん、これはなかなか大事な話だよ。「ハイキュー!!」でも青葉城西高校の及川大王様が「センスは磨くもの、才能は開花させるもの」って言ってんだな!そのアルバイトの子の「センス」を磨いてあげなくちゃなんねえな。

ルーシーちゃん:あー!ご隠居また「ハイキュー!!」の引用してる!私は稲荷崎高校の宮兄弟が大好き!「この時、ころあい、この角度!」

ご隠居:「ハイキュー!!」は非常に教訓に富んだアニメだわね、これは絶対見たほうがいい!というわけで久々に源さんのところに行ってみようか


久々に源さん登場

ご隠居:源さん、ちょっと邪魔するよ!

源さん:おやおや、ご隠居にルーシーちゃん!連れだっての登場、どうしたんだい?

ご隠居:いやね、源さん。ルーシーちゃんがちょっと悩んでるんだよ。「マーケティングにおける部下の指導方法」ってやつにね

源さん:ははあ、こりゃまたよくある問題ってやつだね

ルーシーちゃん:え??そうなの??よくある問題なの??

源さん:そりゃそうよ。実際のところ、ソーシャルメディアへの投稿ってのは最終的には「マーケティングを実行するための手段」でしかないんだが、その「手段」での粗さで成否が決まることがあるからねえ。投稿内容についてはそりゃ頭を使うだろうよ。

ルーシーちゃん:ちょっと待って!なんで源さん私が「ソーシャルメディアの投稿」で悩んでるってわかったの??ご隠居は「マーケティングにおける部下の指導」としか言ってないのに!!ひょっとしてエスパー!?ゲスブロックの天童君?

源さん:白鳥沢学園の天童君もいいキャラしてるねえ!ルーシーちゃん、そりゃあれだよ。紙面と編集の都合ってやつだよ!ともかく「マーケティング担当者への指導」ってのは実は正解がない。ただ、押さえておくべきポイントってのは明確にあるもんさ。

ルーシーちゃん:え!源さんってそういうの詳しいの?

ご隠居:ルーシーちゃん、源さんは元々化粧品メーカーのブランドマネージャーをやっていたのさ、こんないかつい体格なのに化粧品とは片腹痛いねえ!!

源さん:こら!ご隠居!そこ茶化すんじゃない!!さて、本題に入ろうか


部下の指導と戦略の不在

源さん:まずルーシーちゃん3Cとか4Pって言葉は聞いたことあるかい?

ルーシーちゃん:うん!あるよ!3CってCooler(クーラー)、Car(車)、そしてColor Television(カラーテレビ)のことでしょ!!1960年代の高度成長期の庶民のあこがれだね!!

源さん:うん!盛大に滑ったね!そのボケ!まるでどっかのsembear合同会社の社長みたいだ!

ルーシーちゃん:しゅん

源さん:いやいや、まず3CってのはCustomer(顧客)、Competitor(競合)、そしてCompany(自社)の頭文字だ

ルーシーちゃん:ふんふん

源さん:で、どんな会社のマーケティングも基本的にはこの3Cが起点になる。これはマーケティング戦略における基本中の基本なんだが、部下の育成っていう観点でいうと、これがないとマーケティングに携わる人たちの「意思統一」ができねえ、って意味でも重要だ。

ルーシーちゃん:意思統一?

源さん:おうよ。まあ戦略ってのはそもそも自社のメンバーの意思統一のためにあるともいえるもんなんだがね。まあいいや。まずは「るぅしぃ喫茶」における「顧客」ってのは誰だい?

ルーシーちゃん:それはねえ、まあ基本的には近所に住んでるママ友がメインかな、一応ビジネスマンもそこそこには来るなあ

源さん:なるほど、じゃバイトの子がインスタグラムに投稿した内容を見てみようか。ふむふむ「ガチで濃い抹茶ラテ!WiFi使える超エモいカフェ!電源も各テーブルにあるよ!」これはいただけないねえ。。。。

ルーシーちゃん:でしょでしょ?

源さん:でもねルーシーちゃん、これってそのアルバイトの子としては実はビジネスマンを狙ったんだと思うんだ。「濃い抹茶ラテ」で眠気を覚ますことができるし「WiFiが使えて電源もある」っていうところでビジネス需要を取り込もうとした、っていう塩梅じゃないかなあ

ルーシーちゃん:えー!!そんなのありえないよ!!

源さん:その気持ちはわからないでもない、でもそう思ったらそう読めないことはないだろ?ルーシーちゃんとそのバイトの子、同じ「顧客像」を考えられているかな?

ルーシーちゃん:それはできてると思うよ、っていうかお店で働いてれば見ててわかるし

源さん:ルーシーちゃん、それは「甘え」ってやつだ。自分が見ていることが印象も含めて他者と同じ、ってことは宮兄弟みたいな一卵性双生児でも難しいもんだよ

ルーシーちゃん:うーん

源さん:だから徹底的に「言語化」ってやつが必要だ。同じ会社のメンバーの中で「顧客像」がぶれると外に打ち出すメッセージもぶれてくる。そのためにもまず「ペルソナ」ってやつをきちんと考えなくちゃならねえ。

ルーシーちゃん:ペルソナって大企業とかがやることじゃないの?

源さん:とんでもない!会社として外にメッセージを打ち出すときに「どんな人か」を具現化するペルソナは大企業だけじゃなくてあらゆる企業、商品において考えとくべきものなんだよ。現に今のるぅしぃ喫茶はルーシーちゃんとアルバイトの子との間で「顧客の解釈」がずれてる、それはペルソナ設計の問題だと言い換えてもいい。

ルーシーちゃん:源さん、なんか仕事できる人っぽい!!

源さん:へへへ、おだてるない!でまあ、実際には3Cと4P、そしてSTPからペルソナってやつは最近おざなりになっていたりするが、やっぱり先人から積み上げられてきた考え方ってのは無視しちゃいけねえ、その上でもまずはめんどくさいかもしれないけれど「言語化」を徹底することと、なによりアルバイトの子とルーシーちゃんで徹底的に「価値観」を共有することだね

ルーシーちゃん:なるほどぉ、やっぱり大変だなあ。。。

源さん:まあ、よくあることだ。sembear合同会社の社長も副社長も常々言ってるが、マーケティングが失敗する原因は何かしらここらへん、まあひとくくりに言えば「戦略面」の不在によるものだ。これは同じ会社の中だってそうだけれど、広告主と代理店との関係性でも「戦略の不在」による「価値観のずれ」が引き起こす問題は非常に多い。バナーの品質からキーワードの選定、そして効果計測数値の解釈なんかに結構大きな問題を引き起こすものなのさ。

ルーシーちゃん:戦略って大事なんだね。ヤンウェンリーも言ってたもんね。「戦略上の失敗は戦術では覆せない」って。

源さん:銀河英雄伝説も非常に学ぶべきポイントが多いよなあ。で、まあその通りだ。これはマーケティングに限った話じゃないが「戦略」が不在である場合、スタッフがおのおの自分のやることややり方を勝手に定義しかねない。まあそれはそれで柔軟性って意味ではある程度許容するべきところではあるものの、あまりに勝手すぎるのは問題になる。

ルーシーちゃん:そっかマーケティングって最終的にはソーシャルとか広告とかで「各々が作ったものや投稿した内容」が表に出るちゃうから「戦略」がないと余計にちぐはぐな感じになっちゃうんだね。

源さん:さすがはルーシーちゃん、物分かりがいいねえ。ちぐはぐなメッセージはになっちまうと「ブランド」ってのは作れっこない。だからこそ戦略を作り上げる、ってのはsembearの社長さんも副社長さんも常日頃から言ってる話だね。

ルーシーちゃん:なるほどお。「マーケティングチーム」って「戦略の共有」が大事なんだね。

ご隠居:お、ちょっと閃いたんだがいいかな?

源さん:お、どうぞご隠居!

ご隠居:「マーケティング戦略」と掛けまして「シルクのドレス」と説きます

ルーシーちゃん:その心は?

ご隠居:どちらもさんし(3C、蚕糸)が基本です。

源さん:おあとがよろしいようで!


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